改札の手前で、ふと不安になる。スマホ、もう電池がほとんどない。これ、改札にタッチする前に、バッテリーが切れたら、私、駅で立ち往生するんじゃ?物理のSuicaカードならともかく、モバイルSuicaって、スマホの電池が切れたら、どうなるんだろう。気になって、調べてみた。
先に、いちばん大事なところを、言ってしまう。スマホの電源が完全に落ちるくらい、電池がすっからかんになると、モバイルSuicaは、基本、使えない。ここはカードと、決定的に違うところ。でも、慌てなくていい理由も、ちゃんとある。
先に答え。完全に電池が切れると、基本は使えない
モバイルSuicaは、スマホの電気で動いている
まず、なんで電池切れで使えなくなるのか。プラスチックのSuicaカードは、電池がない。改札機が出す電波を受けて、それだけで動く。自分では、電気を持ってない。
ところが、モバイルSuicaは違う。改札にタッチして、残高を読んだり書いたりするのに、スマホ本体の電気を、少しだけ使っている。つまり、スマホが動いていることが、前提。だから、電源が、がくっと落ちて、完全に切れてしまうと、改札にかざしても、まったく反応してくれない。これが、カードとの、いちばんの違い。
でも、残高や定期は消えない。電源が戻れば復活
ここで、ひとつ、安心してほしいこと。電池が切れても、中の残高や、定期券の情報は、消えたりしない。
イメージとしては、お金の入った金庫の、扉だけが、一時的にロックされた状態。電気がなくて、扉が開かないだけで、金庫の中身は、まるごと無事。だから、スマホを充電して、電源をもう一度入れれば、残高も、定期も、ちゃんと元どおりに戻ってくる。電池切れで、チャージしたお金が、すっと消えてしまう、ということは、ない。そこは、心配しなくて大丈夫。
iPhoneだけの救済、予備電力で少し粘れる
電池ゼロ表示でも、エクスプレスカードなら最長5時間
ここからは、iPhoneを使ってる人だけの、うれしい話。iPhoneには、電池が切れそうなときのための、隠し玉がある。
それが、予備電力機能つきの、エクスプレスカード。Suicaを、エクスプレスカードに設定しておくと、画面に、もう充電してください、という電池切れの表示が出たあとでも、最長で五時間くらいは、Suicaだけは、まだ使える。改札を通ったり、コンビニで払ったりも、できる。電池が、見た目ゼロでも、Suicaのためだけに、こっそり電力を、取っておいてくれる仕組み。
改札用のへそくり。ただし条件と、Apple Watchの注意
この予備電力、いってみれば、改札のために隠しておいた、へそくりみたいなもの。ふだんは見えないけど、いざというときに、数時間ぶん、そっと残っている。
ただ、使うには、いくつか約束がある。まず、対象はiPhone XSや、XRより、あとの機種。それより古いiPhoneには、この機能はない。それと、大事なのが、自分で電源ボタンを長押しして、わざと電源を切った場合は、このへそくりも使えなくなる。あくまで、電池が自然に切れそうなとき限定。あと、見落としがちなのが、Apple Watch。腕時計のほうには、この予備電力がないので、ウォッチの電池が切れると、そのSuicaは、もう使えない。ちなみに、Androidのスマホには、そもそもこの予備電力の仕組みがない。一部、電源が切れたあとも、わずかな電力でちびちび動く端末もあるけど、当てにしないほうが、安全。
改札の中で切れて、詰まったら
入場後に切れたら、有人改札で現金精算
いちばん困るのが、改札を入ったあと、電車に乗ってる途中で、電池が切れるパターン。出る駅で、タッチできなくて…ゲートが閉まったまま。これ、どうすればいいのか。
答えは、シンプル。慌てず、駅員さんのいる、有人改札に行く。そこで、電池が切れてしまった事情を話して、乗ってきた駅からの運賃を、現金で精算する。これで、ちゃんと駅の外に出られる。電池切れは、よくあることなので、駅員さんも、慣れた対応をしてくれる。恥ずかしがらず、素直に伝えるのが、いちばん早い。
再充電して電源を入れれば、入場記録ごと解決
ただ、現金で払って終わり、だと、ちょっともやっとする。入場した記録が、Suicaに残ったままだと、次に使うとき、エラーになりそうで、不安。
ここも、ちゃんと道がある。あとで、スマホを充電して、電源を入れ直すと、改札に入ったときの記録は、ちゃんと残っている。JR東日本の案内によれば、再充電して電源を入れれば、その入場記録を使って、そのまま自動改札を通ってよい、とされている。あるいは、もう一度、駅員さんに申し出て、入場の記録を消してもらう方法もある。どちらにしても、電池が切れたからといって、Suicaが壊れるわけじゃない。なお、電源切れは、Suica自体の不具合ではないので、定期券が使えなかったぶんの、運賃の払い戻しや補償は、ない。そこは、覚えておきたい。
二度と詰まらないための予防
モバイルバッテリーを、一個カバンに
いちばん確実な備えは、これに尽きる。小さなモバイルバッテリーを、ひとつ、カバンに入れておく。
予備電力が、何時間とか、機種がどうとか、いろいろ気にするより、そもそも電池を切らさなければ、悩みは丸ごと消える。改札の前で、残量にひやひやすることも、なくなる。私も、これを持つようにしてから、駅での不安が、すっと軽くなった。最近は、手のひらサイズで、軽いものも多い。ケーブルと一緒に、ひとつ忍ばせておくだけで、駅での立ち往生は、ほぼ防げる。改札の心配を、お金で安心に変える、いちばん手軽な方法。
物理Suicaを、お守りに持っておく
もうひとつ、案外たよりになるのが、プラスチックのSuicaカードを、一枚、財布に入れておくこと。
カードのほうは、電池がいらない。スマホがどんなにすっからかんでも、カードさえあれば、改札は通れる!モバイルSuicaとは別に、少しだけチャージした予備のカードを、お守りとして持っておくと、いざというとき、本当に心強い。出かける前に、スマホの残量を、ちらっと確認して、不安なら、早めに充電しておく。この、ひと手間も、効いてくる。
結局、こう備える
モバイルSuicaは、電池が完全に切れると、基本は使えない。でも、残高や定期は、消えずに無事。そこだけは、まず押さえておきたい。
iPhoneなら、電池切れ表示のあとも、エクスプレスカードのへそくりで、最長五時間は粘れる。ただし、自分で電源を切ると、それも使えない。改札の中で切れたら、有人改札で現金精算して、あとで充電すれば、入場記録ごと、ちゃんと解決する。
いちばんの安心は、やっぱり、モバイルバッテリーか、予備の物理カードを、ひとつ持っておくこと。たったそれだけで…改札の前で青ざめる日は、もう来ない。
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