Amazonで適当なガジェットを検索したら、読み方もわからないアルファベットのブランドが、ぞろぞろ並んだ。星は4.5、レビューは一万件超え。なのに、なんとなく胸がざわつく。私も前に、こういうのを勢いで買って、すぐ壊れて懲りたから。…この手のを、どうやって避ければいいんだろう。
先に、大事なことを一つ。残念ながらAmazonには、中国の商品をワンタッチで全部消す、みたいな公式の機能はない。だから、いくつかの手を組み合わせて、自分でふるいにかけることになる。その具体的なやり方を、順番に渡していく。
その前に。中国製はぜんぶダメ、ではない
良い製品の多くも、中国で作られてる
最初にここを押さえておくと、迷いが減る。そもそも、世の中のまともな製品の多くは、中国で作られてる。あなたが使ってるスマホも、パソコンの部品も、たどればだいたいそう。
つまり、原産国が中国というだけで切り捨てると、いい買い物まで取りこぼす。だから本当のねらいは、中国製を消すこと、じゃない。質の怪しい商品や、買ったあとに泣かされる相手を、避けること。ここを取り違えると、せっかくのふるいが、目の粗いザルになっちゃう。
警戒すべきは、無名セラー・サクラ・サポートなし
じゃあ何を避けたいのか。具体的には、三つ。
聞いたこともない無名のブランドで、やたら安くて、星だけ妙に高い商品。中身のないレビューがずらりと並ぶ、いわゆるサクラの巣窟。そして、いざ不具合が出たとき、連絡しても返事が来ない、サポートがまるで機能しない出品者。この三つが重なってる商品が、地雷の正体。露店がひしめく夜市で、口だけうまい怪しい屋台を見抜く、あの感覚に近い。
いちばん手軽に、まとめてふるい落とす
Amazonが販売・発送する商品に絞る
いちばん簡単で効くのが、出品者をAmazon本体に寄せること。
商品ページや検索の絞り込みで、出荷元と販売元がAmazon.co.jpになっているものを選ぶ。これだけで、得体の知れない第三者の出品が、ぐっと減る。Amazonが直接さばいてる商品なら、少なくとも、発送が中国からで延々届かない、返品で揉める、みたいな面倒は起きにくい。完璧じゃないけど、最初のふるいとしては、いちばん労力が小さい。
Chrome拡張「Amazon 3rd party seller filter」という近道
パソコンのChromeを使ってるなら、もっと楽な道がある。Amazon 3rd party seller filterという拡張機能を入れておく。
これを有効にすると、Amazonが販売・発送する商品以外を、自動でこっそり除外してくれる。検索するたびに自分で絞る手間がいらなくなるので、ポチる前のひと作業が消える。中華セラーの海を、毎回手で掻き分けるのに疲れた人には、これがいちばん効く。スマホ中心の人は使えないけど、PCでよく買うなら、入れておく価値はある。
セラーの素性を、自分で確かめる
販売元から、特商法表記をのぞく
拡張機能に頼れない場面では、出品者の身元を、自分の目で確かめる。これがけっこう強い。
商品ページの販売元の名前をタップすると、特定商取引法に基づく表記、という欄が見られる。ここに、運営者の住所や電話番号が出てる。電話番号が+86で始まっていたら、それは中国の国番号。住所が英語ばかりで、末尾がCNなら、これも中国。会社名だけは、いかにも日本企業っぽく装ってることもあるから、名前の雰囲気じゃなくて、この表記の中身で判断する。私の場合、この欄をのぞくクセがついてから、ハズレを踏む回数が、はっきり減った。
レビューのサクラを見抜く
もうひとつの目利きが、レビュー。ただし、最近のサクラは巧妙で、文章だけで見破るのは、もう、けっこうむずかしくなってきてる。
それでも、兆候はある。星5ばかりが不自然に多い、しかも短い期間にどっと付いてる。日本語がどこかぎこちない、良かったです、だけで中身がない感想が続く。こういうのは、まず疑っていい。そして、いちばん効くのが、低評価のレビューをわざと読みにいくこと。星1や星2に、すぐ壊れた、サポートが不通、といった生々しい声が並んでたら、それが本音に近い。低評価をつけたら、二倍返金しますとか、もう一個送りますとか、妙な申し出が来た、なんて報告があれば、もう真っ黒!
ツールと、電子機器ならではの注意
サクラチェッカーで下調べ、メーカー名をGoogleで引く
自分の目に自信がないときは、道具を借りればいい。サクラチェッカーというサイトに、気になる商品ページのURLを貼ると、サクラ度を判定してくれる。
ただ、ここは勘違いしやすいので一言。この判定が見てるのは、あくまでレビューにサクラが多いかどうかで、商品そのものの良し悪しを保証してくれるわけじゃない。あくまで参考の一つ。もう一つ、案外有効なのが、メーカーの会社名を、そのままGoogleで検索してみること。ちゃんとした企業なら、サイトや情報がすぐ出てくる。検索してもまるで実体が出てこないブランドは、警戒度を一段上げておく。
電波を出す機器は、技適マークを忘れずに
最後に、電子機器を買うときの、もう一段の注意。ワイヤレスイヤホンやスマートウォッチみたいに、電波を飛ばす機器には、技適マークが要る。
これは日本国内で電波を出す機器に義務づけられた印で、無名の海外製品には、これが付いてないことがある。技適のない機器を使うと、電波法に触れてしまう恐れがある。安いからとポチる前に…技適マークの記載があるかは、見ておきたい。あわせて、発送元が海外じゃないか、保証やサポートの窓口があるか。このあたりまで確かめれば、すかすかの安物を掴む確率は、ぐっと下がる。
結局、どう買えば外さないか
力の入れどころは、買うものの値段で変わる。ふだんの軽い買い物なら、出荷元と販売元をAmazonに寄せる、それだけでだいぶ安全になる。PCならChrome拡張を入れておけば、もっと楽。
ちょっと高い買い物や、長く使いたいものは、もうひと手間。販売元の特商法表記を見て、低評価のレビューを読んで、必要ならサクラチェッカーで裏を取る。電子機器なら技適も。
中国製を毛嫌いするんじゃなくて、信頼できる売り手を選ぶ。視点をそこに置き換えるだけで、Amazonの検索結果は、さっきより少しだけ、見通しのいい場所になる。怪しい屋台を避けて、ちゃんとした店で買う。それだけのことだ。
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