人を見送ろうとして、ホームまで一緒に行こうと、何気なくSuicaをピッ。用が済んで、さあ出ようと同じ改札にタッチしたら、残額がちょっと減ってる。あれ?乗ってないのに?無料じゃないの?
残念ながら、無料じゃない。同じ駅で入って出ただけでも、だいたい150円。ここを「すぐ出れば0円でしょ」と思ってる人がけっこういて、改札の前でしょんぼりする。まずはそのカラクリから。
結論、すぐ出ても無料じゃない
同じ駅で入って出ると、入場料金がかかる
Suicaで同じ駅の改札を入って、同じ駅の改札から出る。これ、JR東日本ではタッチでエキナカという仕組みで処理される。ざっくり言うと、紙の入場券と同じ料金が、チャージから自動で引かれる。
金額は、その駅の入場券とおなじ。多くの駅で150円、電車特定区間に入る都心の駅だと140円。子どもは半額くらい。Suicaだけじゃなく、PASMOやICOCAみたいな全国の交通系ICでも同じ扱い。モバイルSuicaでもApple PayのSuicaでも変わらない。電車に乗らずに改札の内側へ入った時点で、これは発生する。
ひとつ注意。改札に入ったあと、気が変わって電車に乗ってしまったら、もう入場料金じゃない。実際に乗った区間ぶんの運賃を払うことになる。
2時間以内ならタッチで精算、超えると窓口へ
時間にもルールがある。入場してから2時間以内なら、出るときに自動改札へタッチするだけで、さっきの150円が引かれてスッと出られる。
でも、2時間を超えると話が変わる。自動改札からは出られなくなって、有人の窓口に回される。そこで、超えた時間ぶんを2時間ごとに足した金額を精算する。トコトコ駅の中を2時間以上ウロウロする状況はそうそうないけど、エキナカが充実してる大きな駅で、つい長居しちゃった…なんてときは頭の片隅に。あと、新幹線の改札の内側にはこの仕組みでは入れない。新幹線ホームへ見送りに行くなら、別で入場券を買う。
一瞬なのに、なんで取られるの?
ここがいちばん納得いかないところ。10秒しかいないのに…なんで?って。
改札の内側は有料エリアだから
考え方として、改札の中は、ぜんぶ有料のゾーン。
美術館を思い浮かべるとわかりやすい。入口を一歩またいだら、たとえ展示を10秒見てすぐ引き返しても、入館料は要る。のぞいただけ、では引き下がってくれない。駅のホーム側も、それと同じ仕切り。乗る乗らないに関係なく、あの仕切りの内側に足を踏み入れたことに対して、お金がかかる。これは気分の問題じゃなくて、JRの規則にはっきり書いてある。乗車以外の目的でホームへ入るなら入場券を持っていなさい、という決まりが、ちゃんと条文になってる。トイレを借りるのも、見送るのも、その乗車以外の目的にきっちり当てはまる。
トイレでも見送りでも例外なし、返金もなし
だから、駅員さんが「そのままSuicaで出入りしてくださいね」と言うのは、意地悪でも何でもなく、正しい案内。
トイレを使っただけ、売店で飲み物を買っただけ、ホームで手を振っただけ。どれも理由としては立派だけど、改札の内側に入った事実は変わらないから、150円はかかる。そして、ここがちょっとシビアなんだけど、ほんの数分だったし返してよ、は原則通らない。駅構内を使ったことへの正規の料金として、きちんと引かれる。血の気が引くような額じゃないとはいえ、知らずに毎回やってたら、重なると、ばかにならない。
本当にタダで出られるのは「乗ってない・使ってない」時だけ
ここまで読んで、じゃあ150円は諦めるしかないのか、と思うかもしれない。ひとつだけ、正規に0円で抜けられる場面がある。
間違ってタッチしたら、自動改札で出ずに有人改札へ
うっかり別の駅で降りる気でタッチした、改札を間違えた、連れにつられて何となく通った。要は、入っただけで何もしていない、本当のミスのとき。
このときは、出口の自動改札にタッチしちゃダメ。タッチした瞬間、機械は淡々と150円を引いていく。そうじゃなくて、駅員さんがいる有人改札へまっすぐ行く。乗ってないし何も使ってない、と伝えれば、入場の記録を取り消して、引かれずに出してくれる。タッチして、あとから「やっぱり返して」より、出る前にひと声、のほうが圧倒的に早い。
駅員さんへの言い方
伝え方はシンプルでいい。かしこまらなくて大丈夫。
「すみません、間違って入っちゃって、電車に乗ってないんですけど」。これでだいたい通じる。何時何分に入ったかは履歴を見ればわかるし、向こうも毎日のように対応してる案件だから、変な顔はされない。ばつが悪くてモゴモゴするより、サラッと正直に言うのが、結局いちばんスムーズ。見栄を張って自動改札で突破しようとすると、ピンポーンと鳴って赤く光って、かえって目立つ!
そもそも150円を払わずに済ます手
そもそも改札に入らなければ、お金の話自体が消える。意外と、入らなくても用が足りる場面は多い。
トイレや買い物は改札の外で片づくことが多い
最近の駅は、改札の外にもトイレやコンビニ、ベーカリーが置いてあることが増えた。
電車に乗らない用事なら、まず改札の外側を見渡してみる。きょろきょろすると、たいてい外にもトイレの案内が出てる。待ち合わせも、改札の中じゃなくて外のコンコースで十分。見送りも、改札の手前まで一緒に歩いて、あとは「いってらっしゃい」で送り出せば、150円はかからない。中に入らなきゃいけない理由が、実はそんなにない、ということは多い。
中に用があるなら入場券、私鉄・地下鉄は会社ごとに違う
どうしてもホームの内側に用がある、エキナカのあの店に行きたい、というときは、Suicaでそのまま入って150円払うのが正攻法。後ろめたさはいらない。きちんと払って堂々と使えばいい。券売機で紙の入場券を買ってもいいけど、タッチでエキナカなら買う手間が省ける。タイミングによっては、ポイントが戻ってきて実質タダになるキャンペーンが走ってることもあるから、よく使う駅なら一度調べておくと得することもある。
あと、ここまではJR東日本の話。私鉄や地下鉄は、会社ごとにルールがまるで別。同じように入場料金を取るところもあれば、そもそもICでの入場に対応していない改札もある。よその路線で迷ったら、自動改札で粘らず、窓口で聞くのが早い。
結局どうするのが賢い
電車に乗らずに改札の内側へ入ったら、Suicaでもおよそ150円。これは罰金でも何でもなく、ただの正規の入場料。トイレも見送りも、内側を使ったぶんは、気持ちよく払うのが筋。
タダになるのは、入っただけで何も使っていない、純粋なミスのときだけ。その場合は自動改札に触れず、有人改札でひと言。逆に、用がはっきりしているなら、外で済ませられないかを先に見て、無理なら払う。それだけのこと。
ピッと一回タッチする前に、ほんの一瞬、改札の外で足りないかな、と考えるクセ。それだけで、見送りのたびに小銭が消えていくのを、ちょっと防げる。
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