パソコンがやけに重い。ファンがブーンと唸りっぱなし。原因を探そうとタスクマネージャーを開いたら、知らない名前が居座ってる。CTFローダー。なんだこれ…聞いたこともないし、しかもCPUをガッツリ食ってる。ヒヤッとした人、たぶんけっこういる。ウイルス?乗っ取られた?
落ち着いていい。これ、ほぼ確実にウイルスじゃない。むしろ、あなたが日本語を打てているのは、こいつが裏で働いてくれてるおかげだったりする。
CTFローダーの正体は、文字入力の裏方
ctfmon.exeが実際にやってる仕事
タスクマネージャーに出てくるCTFローダーは、本名をctfmon.exeという。マイクロソフトが最初から仕込んでいる、Windows純正のプログラム。
役どころは、舞台でいう黒子。表には出ないけど、文字を打つ場面のほとんどを、こいつが裏で支えてる。日本語をローマ字から漢字に変換するIME、画面のすみに出る言語バー、手書きや音声での入力、タッチキーボード、絵文字を呼び出すあれ。このへんを束ねて動かしてるのがctfmon.exe。とくに、変換という工程が要る日本語みたいな言語では、いなくなると途端に困る相手。
もしこれが本当にウイルスだったら、世界中のWindowsが一斉に倒れてる。そうなっていない以上、答えはもう出てる。
CTFはCollaborative Translation Frameworkの略
名前の由来も一応。CTFは Collaborative Translation Framework の頭文字。直訳すると、共同で翻訳をやる枠組み、みたいな意味あい。文字や音声、手書きといったバラバラの入力を、ひとつの仕組みの中で受けて、アプリに渡す。その土台がCTFで、ctfmon.exeはその土台のうえを走り回ってる係、と思うとしっくりくる。
歴史だけは無駄に長くて、Windowsのかなり昔のバージョンから居る古株。今に始まったプロセスじゃない。
で、これウイルスじゃないの?
とはいえ、純正だから百パーセント安心、と言い切れないところがひとつある。
置き場所を見れば、だいたい一発でわかる
本物のctfmon.exeには、決まった住所がある。
タスクマネージャーでCTFローダーを右クリックして、ファイルの場所を開く。表示されたフォルダが C:\Windows\System32 なら、それは正規品。安心していい。環境によっては SysWOW64 のこともあるけど、どちらもWindowsの正しい置き場所。さらに念を入れるなら、プロパティのデジタル署名を見て、発行元がMicrosoftになっているか確かめる。ここまで揃えば、まずシロ。
偽物を疑うのは、こういうとき
ところが、悪いやつがこの名前を借りてくる事例も、昔から報告がある。正規の名前を名乗れば、見ただけでは見破られにくい。だから名前そのものより、ふるまいを見る。
怪しいサインはいくつかある。置き場所がSystem32じゃなく、Cドライブの直下やユーザーフォルダの奥にある。何もしていないのにメモリがジワジワ膨らみ続ける。再起動してもすぐ高負荷に戻る。同じ名前がいくつも並んで多重に起動している。こういう条件が重なるほど、黒に近づく。気になったら、Windowsセキュリティで全体スキャンを一度かける。メモリが何MBか、という数字を睨むより、置き場所がSystem32か、スキャンがきれいか。この二つのほうが、ずっと頼りになる判断材料。
CPUやメモリを食ってる時の落としどころ
ウイルスじゃないと分かっても、重いのは重い。ファンがうるさいのもストレス。ここからは、壊さない順に手を打っていく。
まず再起動、それでもならタスクの終了
いちばん副作用がないのは、ただの再起動。
Windowsの更新が走ったあとなんかは、裏で処理が立て込んでいて、ctfmon.exeがその巻き添えで暴れていることがある。再起動して、そのあと五分から十分、ぐっと我慢して様子を見る。落ち着くだけのことも、けっこうある。
それでもCPUがガクッと下がらないなら、タスクマネージャーでCTFローダーを選んで、タスクの終了。ただし、これで永遠に消えるわけじゃない。文字入力が必要になった瞬間、Windowsがまた呼び戻すから、ゾンビみたいに復活する。でもそれでいい。一回終了させて読み直させると、詰まっていた入力まわりがほぐれて、軽くなることがある。応急処置としては、これがいちばん手軽。
もっと根っこから直すなら
終了と復活を繰り返すばかりで、根本が変わらないとき。原因は入力まわりの不整合か、システムファイルの傷み、あたりが多い。
順番に当たっていく。まずWindows Updateを最新まで当てる。入力まわりの不具合は、更新で直ることも、逆に更新が引き金になることもあるから、最新にしておくのが基本線。更新を入れ直したらCPUがすっと平熱に戻った、という報告も多い。次に、使っていない言語やキーボードレイアウトを設定から削っておく。余計な入力方式を抱えていると、それだけ切り替えの負荷も増える。それでもダメなら、システムファイルの修復。PowerShellを管理者で開いて、sfc /scannow と DISM を順に流すと、壊れたシステムファイルを直してくれる。ディスク自体のエラーを疑うならチェックディスク、最後の最後はシステムの復元。重いからといってPCの寿命とは関係ない!買い替えに走る前に、ここまで試す価値はある。
消していい?無効化していい?
ここがいちばん相談の多いところ。結論を急がず、線引きを先に。
日本語入力が巻き添えで壊れる
ctfmon.exeを完全に止めたり、ファイルごと消したりは、できなくはない。ただ、それをやると入力の裏方を引っこ抜く行為だから、副作用が出やすい。
いちばん痛いのが、日本語入力。ctfmon.exeを無効にした瞬間、IMEが無効ですと出て、ローマ字を打っても漢字に変換できない、言語バーも反応しない、という事態になりうる。英語だけで暮らしているならまだしも、日本語を打つ人にとっては、これは致命傷に近い。実際、よかれと思って止めたら日本語が一切打てなくなって、検索する手まで奪われて固まった…というのは定番の失敗。OfficeやゲームでもIME経由の不具合が出ることがある。だから基本は、消さない。重いだけなら、止めずに負荷を下げる方向で先に粘る。
どうしても止めるなら、サードパーティIMEを先に
それでも止めたい事情があるなら、順番が大事。
Google日本語入力やATOKみたいな、Windows標準じゃないIMEを先に入れておく。これがあれば、ctfmon.exeを止めても日本語入力の代役が立つから、打てなくなる事故を避けられる。止め方そのものは、タッチキーボードと手書きパネルのサービスを止めるのが手っ取り早い。なんせctfmon.exeは、このサービスから何度でも蘇る兵隊なので、司令官にあたるサービスのほうを眠らせないと、根本では止まらない。手書きや音声、タッチキーボードを使わない割り切りができる人向けの操作。元に戻せるように、変更前の状態だけは控えておくと、しくじっても引き返せる。
結局どうすればいい
タスクマネージャーで見つけて身構えたなら、まず置き場所だけ確認する。System32に居て、スキャンもきれいなら、それはただの働き者。叩く必要はない。
重さが気になるなら、再起動して様子見、ダメならタスク終了、それでも続くなら更新と修復。この順で十分たどり着けることがほとんど。消す無効化するは、日本語入力という大事なものを人質に取る選択だから、よほどの事情がない限り、手前で止めておくのが無難。
知らない名前にギョッとする時間が、これで少し減ればいい。タスクマネージャーは、敵じゃなくて、味方の働きぶりも映してる。
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