コピーした、あの文章…どこにいったんだろう。そう思って、クリップボード、を探しはじめる。でも、そんな名前のアプリも、開ける画面も、どこにも見当たらない。それもそのはずで、クリップボードは、端末によって、見える場所があったり、なかったりする。ここが、ややこしいところ。
たいていの人が、クリップボードを意識しないのは、毎回それを開いて使ってるわけじゃなくて、コピーと貼り付けで、無意識に使ってるから。じゃあ、その置き場所は、どこなのか。iPhone、Android、パソコン、それぞれで、順番に見ていく。
そもそもクリップボードは、見えない「預かり所」
コピーした物を、一時的に預かっておく場所
まず、クリップボードが何なのか、ここをイメージできると、ぜんぶ腑に落ちる。クリップボードは、コピーした文字や画像を、いったん預かっておく、手荷物の預かり所みたいなもの。
コピーする、というのは、その預かり所に、荷物を一個あずける動作。そして、貼り付ける、ペースト、というのは、預けた荷物を、引き換えに受け取る動作。だから、ふだん中身が見えなくても、貼り付けさえすれば、預けたものは、ちゃんと出てくる。名前のついたアプリがあるわけじゃなくて、システムの中に、こっそり用意された、保管スペース。それが、クリップボードの正体。
端末によって、カウンターが見えるか、奥に隠れてるかが違う
ここからが本題。この預かり所、お店によって、つくりが違う。
ある端末では、預かり所のカウンターが、ちゃんと表に出てて、何を預けたか、一覧で見られる。別の端末では、カウンターは奥に隠れてて、引き換え札を出す、つまり貼り付けたときだけ、荷物がひょいと出てくる。さらに、預かれる荷物が一個だけのところもあれば、何個も棚に並べて、履歴として遡れるところもある。この見え方の違いが、クリップボードはどこ?を、ややこしくしてる正体。だから、自分の端末がどのタイプか、で、答えが変わる。
Windowsは、Windowsキー+Vで履歴ごと開く
押すだけで、過去のコピーが一覧で出る
まず、いちばん預かり所が見やすいのが、ウィンドウズのパソコン。これは、ショートカット一発で、中身が開く。
キーボードの、ウィンドウズキーと、Vを、同時に押す。すると、これまでにコピーしたものが、ずらっと一覧で出てくる。あとは、貼りたいものを、選んでクリックするだけ。直前の一個だけじゃなくて、その前、そのまた前と、過去のコピーを遡って貼れるのが、便利なところ!ちなみに、初めて使うときは、有効にする、というボタンが出るので、それを一回押す。または、設定の、システムから、クリップボードの履歴を、オンにしておく。
ピン留めで、よく使うものを固定できる
この履歴、放っておくと、新しいコピーで、だんだん押し流されて消えていく。でも、消したくないものは、留めておける。
一覧の、それぞれの項目の横にある、点が三つ並んだところから、ピン留め、を選ぶと、そのコピーが、固定される。よく使う住所や、メールの定型文なんかを、ピン留めしておくと、いつでも、そこから貼り出せて、けっこう効く。同じマイクロソフトのアカウントで使ってれば、別のウィンドウズ機とも、中身を同期できる。パソコンを買い替えても、ピン留めは引き継げる。
Androidは、キーボードのクリップボードアイコン
Gboardの上のアイコンをタップすると、履歴が並ぶ
スマホのうち、アンドロイドは、預かり所のカウンターが、キーボードの中にある。探す場所が、ちょっと意外。
文字を打つときに出てくる、キーボードの、いちばん上の段。よく使われているGboardというキーボードなら、ここに、クリップボードのアイコンが並んでる。これをタップすると、最近コピーしたものが、ぞろりと一覧で出てくる。あとは、貼りたいものを選ぶだけ。もし、そのアイコンが見当たらないときは、キーボードの設定で、候補バー、をオンにすると、出てくる。
標準は1件だけ。履歴はキーボードが覚えてくれてる
ひとつ知っておくと、すっきりするのが、アンドロイド本体そのものには、履歴を覚える仕組みが、もともとない、ということ。
何もしないと、覚えてるのは、最後にコピーした、一個だけ。じゃあ、さっきの履歴は、誰が覚えてるのか、というと、キーボードのGboard。つまり、本体じゃなくて、キーボードが、預かり所の役目を、肩代わりしてくれてる。だから、履歴は、コピーしてから一時間くらいで、自動で消えたりする。残しておきたいものは、こっちも、ピン留めで固定できる。
iPhoneとMacは、ちょっと事情がちがう
iPhoneは開く場所がない。貼り付けで取り出す
アップルの端末は、預かり所の見せ方が、また少し独特。まずiPhoneは、クリップボードを開いて中身を見る場所が、そもそも用意されてない。
預かれるのも、最新の一個だけで、履歴も残らない。じゃあ、どうやって中身を知るかというと、メモ帳みたいな入力欄を長押しして、ペースト、で取り出す。これが、唯一の確認方法。引き換え札を出さないと、荷物が見られない、いちばん奥まったタイプ。どうしても履歴がほしいなら、クリップボードの履歴アプリを入れるか、さっきのGboardを、iPhoneに入れて使う、という手もある。
MacはFinderの編集メニューで、今の中身が覗ける
同じアップルでも、パソコンのMacは、iPhoneより、ちょっとだけ親切。履歴こそ残らないけど、今、何が預けられてるかは、その場で覗ける。
やり方は、デスクトップで、画面いちばん上の、編集メニューを開いて、クリップボードを表示、を選ぶだけ。すると、今コピーされてる中身が、ぱっと表示される。ただし、見られるのは、あくまで最新の一個。Windowsみたいに、履歴を遡りたいなら、Mac用のクリップボード管理アプリを、別で入れることになる。
結局、クリップボードはどこ?
ぜんぶに共通してるのは、コピーした最新の一個は、貼り付ければ、どの端末でも必ず取り出せる、ということ。見えなくても、ちゃんとそこにある。
そのうえで、中身や履歴を、目で見たいなら、端末ごとに窓口がちがう。ウィンドウズなら、ウィンドウズキーとV。アンドロイドなら、キーボードのクリップボードアイコン。Macなら、Finderの、クリップボードを表示。iPhoneだけは、開く窓がないので、貼り付けて確かめる。
クリップボードは、見えない預かり所。場所を探してうろうろするより、自分の端末の、引き換え窓口がどこか、を一個覚えておく。それだけで…コピーしたものに、もう迷わなくなる。
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